試行排出量取引スキーム よくある質問と回答


【総論】

Q: 目標設定参加者として試行排出量取引スキームに参加するメリット如何。
A: 目標設定参加者として参加する場合、自らの排出削減努力により目標を過剰達成できれば、排出枠を売却することで経済的メリットを得られます。また、目標に比べて実績が悪化してしまった場合であっても、その不足分に対応する排出枠やクレジットを活用しつつ、目標達成に向かって努力していただくことが可能です。他方、自主行動計画参加企業にとっては、自主行動計画の目標達成のために、排出枠を活用することも可能となります。
 



【参加方法】

Q: 複数企業(企業グループ)での参加とは、具体的にはどのような形態を想定しているのか。
A: 複数企業とは、例えば、持ち株会社での参加、グループ企業での参加を想定しています。
 


Q: 目標を設定し排出削減を進めるとともに、事業として取引も行いたい場合、目標設定参加者・取引参加者の両方の申請が必要か。
A: 両方の申請をしていただく必要があります。
また、目標設定参加者として開設した保有口座については、自らの目標達成のためにのみ用いる旨を宣言していただき、事業としての取引行為は取引口座を通じて行っていただくことになります。
 


Q: 企業グループ単位で目標設定参加者として参加し、傘下の企業が取引参加者として参加をすることは可能か。その場合の手続き如何。
A: そのような参加方法も可能です。
この場合、企業グループを主体に目標を設定して目標設定参加者として申請いただくとともに、取引参加者として参加する企業は別途取引参加者の申請を行っていただきます。その場合、企業グループが口座開設を希望する場合は、当該グループとして保有口座を開設するとともに、取引参加者として参加する企業は別途取引口座を開設することとなります。
 


Q: 2008年12月12日までが集中募集期間とあるが、今後も参加企業等の募集を行うのか。
A: 2009年度以降を目標年度とする参加者については、随時、参加申請を受け付けています。
なお、2009年度においても、2008年度と同様に、集中募集期間を別途定めることとしておりますが、その具体な期間は今後お知らせいたします。
 



【目標設定】

Q: 自主行動計画と整合性の取れた目標とあるが、業界の目標と個社の目標をどのように整合させるのか。
A: 自主行動計画の業界目標との整合性については、目標水準、当該目標に係るバウンダリ・算定方法等が整合的であることが考えられますが、まずは所属する業界団体、政府の所管部局と御相談ください。
なお、設定された目標については、安易な売り手の参加を助長しないため、所管部局が、①当該参加者の直近の実績以上、②目安として、参加者の所属する自主行動計画の目標又は実績のうちいずれか高い水準であるかどうか審査し、特段の事情がある場合には、個別事情を踏まえ別途判断することとなります。また、所管部局が、目標に係るバウンダリ・算定方法等が自主行動計画の考え方と整合的であることも確認します。
 


Q: 複数年度で参加しようとする場合、最初の参加申請の際に、すべての参加年度についてあらかじめ目標を設定しなければならないのか。
A: 設定可能な年度の目標を申請していただき、その後の年度の目標については、別途定める毎年度の集中募集期間が終了するまでに、改めて目標を決定・申請していただくことも可能です。
 


Q: 申請時からの事情変更(設備投資や企業合併等による排出源・バウンダリの増減、事業計画の修正、自主行動計画の目標深掘り等)により、当初設定した目標を変更することは可能か。
A: 自主行動計画の目標引き上げや企業の吸収・合併が行われた場合など、合理的な理由が存在する場合には、所管部局及び運営事務局の確認を経て、確定した目標を変更することができます。また、その他事情による目標変更(著しい活動量の落ち込みによる原単位の悪化などの場合に総量目標へ切り替える等)の場合も同様です。
 


Q: 同一企業であっても、事業所によって参加している自主行動計画が異なる場合の目標設定方法、参加申請方法如何。
A: 例えば、自主行動計画の区分に従い、事業所単位(複数の事業所による参加の場合を含む)で参加申請することが考えられます。
また、目標としては企業単位で1つの合算目標を設定して申請することも可能です。申請窓口となる所管部局については、別途、個別に運営事務局までご相談下さい。
 



【モニタリング・算定、報告、検証】

Q: 第三者検証機関による検証を受ける場合に必要となる手続き如何。また費用はどの程度かかるのか。
A: 第三者検証機関による検証は、①自主行動計画参加企業のうち排出枠の売却をする者又は(検証を)希望する者、②すべての自主行動計画非参加企業が受ける必要があります。
第三者検証機関による検証を受ける者(自主行動計画参加企業については、第三者検証機関による検証を受けるかどうか選択し、目標年度の翌年度の6月末日までに所管部局に届出を行います。)は、別途整備する「第三者検証機関による排出量検証のためのガイドライン」に従い、算定報告書等の必要書類を同年8月末日までに担当する第三者検証機関に提出します。なお、担当する第三者検証機関は、政府が適当と認める第三者検証機関の中から、参加者自身が任意に選択します。
検証にかかる費用については、現段階では未定ですが、参加者の負担軽減の観点から、その全部又は一部を支援できるよう、環境省において予算要求を行っているところです。
 


Q: 電力の排出係数は何を用いるべきか。
A: 実施要領においては、自主行動計画との整合性の観点から、排出実績量の算定に用いる電力排出係数については、電事連の公表する当該年度の全電源平均を用いることとされております。
 



【目標達成確認、情報の公表】

Q: CO2排出原単位で目標を設定した場合や、エネルギー目標を設定した場合の排出枠の交付方法如何。とりわけ、原単位目標を設定した場合、活動量が増加して排出総量が増加していても、原単位目標が改善していれば目標達成となり、排出枠が交付されるのか。
A: CO2排出原単位で目標を設定した場合、目標年度の原単位目標と当該年度の原単位実績の差分がプラスであれば、その差分に当該年度の活動量実績を乗じた超過達成分について(口座を開設した場合は)排出枠が事後的に交付され、償却期限までの間、取引が可能となります。
この場合、活動量の増加により排出総量が増加していた場合であっても、原単位目標が改善されていれば、排出枠が交付されます。
エネルギー(例:電力消費量)で目標を設定した場合、消費総量目標であれ消費原単位目標であれ、排出枠の取引を行おうとする場合は当該エネルギーを、排出係数等を用いてCO2総量に換算する必要があります。例えば、電力消費総量を目標として設定している場合には、目標とする電力消費量と実績との差分に電力の排出係数を乗じたものが排出枠として事後的に交付されます。また、電力消費原単位目標を設定している場合には、目標とする原単位と実績との差分に活動実績を乗じ、さらにそれに排出係数を乗じたものが事後的に排出枠として交付されます。
なお、排出枠の事前交付を希望する場合は、現時点では、CO2排出総量目標で申請することが必要です。
 


Q: 参加企業について、どのような情報を公表するのか。とりわけ、目標達成ができなかった場合、企業名の公表などペナルティーはあるのか。審議会等での評価・検証の際に公表されてしまうのではないか。
A: 実施要領においては、原則として、参加者名、分野別の参加者数、分野別の排出削減目標・実績の状況、排出枠の事前交付の状況、取引の状況、分野別の目標達成の状況、その他試行的実施の全体に関する状況について公表することとしています。ただし、参加者の申請に基づき、参加者の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある等当該情報を公開しないことに合理的な理由があると所管部局が判断し、運営事務局に報告する場合は、この限りではありません。
目標達成ができなかった場合であっても、企業名の公表を行うなどのいわゆるペナルティーはありません。ただし、不適切な行為(過剰売却や虚偽報告等)への対応については今後検討することとしています。
また、審議会等での評価・検証の際の参加者に関する情報の扱いに関しては、上記の公表の原則を考慮しつつ、今後政府内で検討して参ります。
 



【取引】

Q: 排出枠の取引方法如何。排出枠を口座に保有する前に、先渡し契約を締結するという取引も可能か。
A: 排出枠の取引は、目標達成確認システム上に口座を開設した者が行うことができます。取引は、参加者間の私契約により行われ、排出枠の移転は目標達成確認システムに開設される口座上で参加者が自ら行います。取引所取引の活用の可能性は今後の検討課題です。また、排出枠の先渡し契約の締結は排除されません。
 


Q: 排出枠の税務上・会計上の取り扱い如何。
A: 税務処理、会計処理の在り方については、現在鋭意検討しているところです。
 


Q: 排出枠と自主行動計画との関係如何。
A: 試行排出量取引スキームにおける目標設定参加者は、それぞれの属する業種に係る業界団体の自主行動計画に整合的な目標を設定する必要があります。
また、本スキーム上の排出枠については、いずれも自主行動計画の目標達成に活用可能です。
 



【その他】

Q: 東京都の条例との関係如何。試行排出量取引スキームの排出枠が東京都の条例の目標達成に活用できるのか。
A: 東京都の条例については、2010年度からの開始を目指して制度の詳細を検討中と聞いており、現時点では本試行実施との関係について具体的な事項は決まっておりません。
 



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